泉南ロングパーク

公民連携事業とは

社会経済情勢の変化や住民の暮らし方の変化によるニーズの多様化に対応するために自治体が民間事業者の知識や技術、資源を活用することで、公共サービスを継続的に実施していくための手法です。

ここ最近は市区町村の所有する土地や公園などをグランピング施設として活用するケースが増えてきています。

シリーズ第三弾の今回は大阪府泉南市の泉南りんくう公園(通称:泉南ロングパーク)の実例とともに公民連携事業とグランピングの可能性についてお伝えしていきます。



泉南りんくう公園(大阪府)とは



大阪府営「りんくう公園」のうち、泉南市域の未整備用地を府から無償で借り受け、事業者に無償で貸し付ける、独立採算型のPFI事業として泉南市が開園。

泉南りんくう公園のPFI事業用地は、関西国際空港の対岸に位置する。

「りんくう南浜海水浴場(タルイサザンビーチ)」と大理石を敷き詰めた「マーブルビーチ」に面し、両端は2つの漁港に接している。

事業用地の敷地面積は10万7800m2、駐車場台数は967台。

アクティビティ・コミュニティ・マルシェ・グランピングの4つのエリアに分けて開発した。「アクティビティエリア」には合宿所、温泉、サッカーグラウンド、アスレチック、3人制バスケットボールコートなどの運動施設を、「コミュニティエリア」には飲食施設、バーベキュー場、公園、オートキャンプ場を設けている。

事業者が整備した公園施設のうち、市が必須施設として求めた園路や植栽、休憩施設、駐車場、トイレなどは事業終了後に市に施設の所有権を移転するBOT方式。任意施設である飲食施設や運動施設は事業終了後に施設を撤去する BOO方式を採用した。

グランピングゾーンは全棟独立型ヴィラタイプホテルのプライヴェートパティオで、BBQキッチン、ダイニング、リビング、ジャグジーなど充実の施設。

ホテルに泊まりながらも、BBQを楽しむキャンプ体験ができる新たなグランピング宿泊スタイルで、まるで海外にいるようなラグジュアリーな空間で極上の時間を楽しめる。

また、隣接のアスレチック施設とのコラボ宿泊プランなども用意されている。

民間企業との連携


市は2017年12月から公募型プロポーザルを実施し、18年5月に大和リースを代表企業とする企業グループを選定、19年3月に契約を締結した。

協力企業は旭工建(泉南市)とE-DESIGN(大阪市)。

当初は20年4月28日の開園を予定していたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で開園日を7月3日(6月20日に一部先行開園)に延期した。